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リースバック(Leaseback)とは何か

リースバックは、英語でLeasebackと表記されます。または、セール・アンド・リースバック(sale-and-leaseback)とも表記されることもあります。
意味としては、その時点で所有している物品(多くは不動産)を引き続き、借りる(リースしてもらう)約束で、他者に売る取引をいいます。主には不動産が対象となるが、例外的に航空機や列車などが対象になることもあります。

なぜこのようなリースバックの取引を行なうのでしょうか?一般的には、会計税務上の利点があるからといわれています。現時点でまとまった現金を得る必要がある場合には、物品の所有よりも、使用権さえあればいいという「花より団子」的な理由が考えられます。これは、現時点でのまとまった資金が必要であるという、ある程度逼迫した状況が考えられます。

これとは別に、所有する物品の維持管理に手間がかかる状況にあり、所有権を移転して、維持管理のコストを他者に移転しながら、使用権のみを得ようという理由です。これもある意味では「花より団子」的な理由であるといえます。

通常は、不動産取引での手法ですが、大きなところでは英国がよく使う外交的手法であるともいえます。例えば、フォークランド紛争後に、英国は99年間のリースバック取引を提案しています。99年間使用権を英国が持ち、99年後にはアルゼンチンにフォークランドを帰属させようという取引です。この取引形態は香港でも使われたものです。英国は香港を中国に帰属させています。(英国統治下の)香港はリースバックで英国が長年使っていたというわけです。