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ベストな「アイコンタクト」の取り方

「人と話すときには、相手の目を見て、話しなさい」と、親や先生からこっぴどくいわれ続けた私は、アイコンタクトを意識しやすい人間になったしまいました。

簡単に「開いての目を見なさい」といっても、実際問題、他者と視線を交わす際には、気を遣うことも多いですし、人によっては抵抗を示す人がいたりもするので、アイコンタクトをしつこく追い求めるのは、常に正解とは限りません。他者にじっと見つめられることに恐怖を感じる人もいます。あなたの周りにも言えるのではないでしょうか?

理想としては、出会った知らない初見の人であっても、視線が合えば、にっこりと微笑んであげるようになりたいところです。

商談のときでも、身近な人間関係でも同じように、相手と視線を交わせば交わすほど、お互いの親近感は高まるのが普通です。心理学では「アイコンタクトの原理」と呼んでいます。お互いの目を見つめ合うほど、それに比例してお互いの魅力と好意が増大していくことがわかっています。

どうすれば自然な感じで相手を見つめることができるのかを考えてみましょう。

あまり緊張せずにできる方法としては、「相手のまばたきを数える」という方法があります。

あたかも科学的な実験をしている研究者になったつもりで、相手のまばたきを冷静に数えるようにします。こうすると、あまり緊張せずにアイコンタクトもできるようになるわけです。米国のユニークなアイコンタクトの研究で、実験参加者の2人を1組にして、近くに座らせ、2人はお互いに話しかけてはいけないという設定をしました。アイコンタクトの効果だけを調べる実験なので、会話をさせませんでした。そして、「相手のまばたきを数えてほしい」と伝えたグループと、「相手の手を見つめるようにしてほしい」と伝えたグループとで、お互いの魅力が、どのように変わるのかを比較しました。

その結果、「相手のまばたきを数えてほしい」といわれたグループでは、「相手の手を見つめる」グループよりも、互いに「愛情』を感じるようになり、しかも
相手に対して「尊敬の念」まで感じることが判明しました。

もちろんこれは、相手のまばたきを数えようとして、自然とアイコンタクトの量が増え、その結果、お互いの魅力も高まったという解釈がされました。

この実験を参考にすると、「とりあえず、相手が1分間にどれくらいまばたきするのかを数えてみようか」というくらいの軽い気持ちで相手の目を見つめれば、それほど緊張もせずに、自然なアイコンタクトができるようになることがわかるりました。

人と視線を合わせると緊張してしまう人などは、こんなテクニックがあることを覚えておくと便利ではないでしょうか。